総合人材サービス企業のベクトル伸和は、2004年の創業以来、専門性の高いスキルを養った即戦力となる人材を育成し、日本のものづくりに貢献してきました。日総グループへのグループインは2021年、その独自性を失うことなく、更なる成長を続けています。
本記事では、日本の労働マーケットが“人手”不足から“人材”不足へと変容する今日、“モノ”より“ヒト”に重きを置くことで取引先企業様の課題解決に寄与してきたベクトル伸和の、「受託製造請負事業」「人材紹介・派遣サービス事業」「特定技能・ワーキングホリデー事業」の3つの事業をご紹介します。
過去最多を記録した、人手不足関連の倒産件数
どんなにオートメーション化やDXが進んでも、企業の最大の経営資源(リソース)は“人”にほかなりません。即戦力となる“人材”がいて初めて、モノ、カネ、時間、情報などのリソースが有効活用されることになります。
東京商工リサーチ※の調べによると、コロナ禍を経て「求人難」と「人件費高騰」を要因とする人手不足が深刻さを増したことを背景に、2023年度の倒産件数は過去最多の191件(前年度比141.7%増)を記録。 ※東京商工リサーチ : https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1198496_1527.html
実際に、働き手不足や後継者不足を理由に、飲食店、旅館、銭湯、和菓子店、醸造メーカーなどの老舗が、代々受け継がれてきた暖簾(のれん)を下ろすことを決断した事例が、私たちの身近なところでも起きています。
“人手”不足から、より深刻な“人材”不足へ
少子高齢化に伴って今後ますます“人手”が減少する日本では、“人手”不足にとどまらず“人材”不足が深刻化すると指摘されています。経営者にとっては“人手”不足も“人材”不足も事業を継続するうえで大きな課題ですが、“人手”不足と“人材”不足の違いは、下記のようになります。
【“人手”不足とは】
文字通り、人の手(働き手の数)が足りない状態を指します。
“人手”不足に陥った企業や店舗の経営者は、「初心者や未経験者でもいいから、仕事をまわすために人が欲しい」というニーズに基づき、アルバイトなどの短期労働者を雇うことで、なんとか“人手”不足をしのぐことができます。
【“人材”不足とは】
“人の手(働き手の数)”ではなく、特定のスキルや能力をもつ人が足りない状態を指します。
業務改善や事業再構築によって生産性や競争力を高めたい……、あるいは、オートメーション化やDX、AI・ロボットを導入して“人手”不足を解消したい……と考えていても、その計画を実行に移すスキルを有した“人材”がいなければ、次の一手を打ち出すことはできません。
即戦力となる高度人材を育成・紹介・派遣するベクトル伸和
日総グループの一角をなす株式会社ベクトル伸和(以下 ベクトル伸和)は、取引先企業様やメーカー様の“人手”不足と“人材”不足双方の課題解決に寄与する総合人材サービス企業です。
例えば、ベクトル伸和の「人材紹介・派遣サービス事業」では、取引先のメーカー様が最も忙しい繁忙期にスピーディに即戦力となる人員を提供(紹介・派遣)することで、お客様のスムーズな増減産に貢献します。
あるいは、製造装置の組立や調整を行う技術者不足などを課題にもつメーカー様にも、ベクトル伸和で製造装置に関する高いスキルを学んだエンジニアを紹介・派遣することで、手間、時間、コストを最小限におさえながら、高度な“人材”による生産ラインの安定的な稼働を支援します。
このようにベクトル伸和は、製造現場や専門性の高い技術を要する製造工程において、取引先のメーカー様が希望する“人手”や“人材”を紹介・派遣することで、「安定的な生産ラインの稼働」「生産性向上」「業務効率化」、さらには中長期スパンに基づく経営戦略の実現に寄与してきました。
半導体製造装置、精密測定器の製造組立請負でも高い実績
産業の“米”と呼ばれる半導体を製造するうえで欠かせないのが半導体製造装置です。半導体マーケットは国境をまたいだ巨大市場へと成長していますが、「半導体製造装置」マーケットでトップに立つのがシェア率約35%の米国で、次いで約31%のシェア率を占めるのが日本です。
※参照元 : プルーヴhttps://www.provej.jp/column/tr/sme/
周知のとおり、日本の半導体製造装置メーカーは長年にわたって高い優位性を堅持していますが、ベクトル伸和は、シリコンウエハ上に形成されたIC(集積回路)を1つずつチップに切り出す「ダイサーマシン※」の製造組立請負でも高い実績をもちます。
※「ダイサーマシン」→ダイヤモンド・ブレードの極薄刃(ダイシングソー)を高速回転させてシリコンウエハから四角状のチップを切り出す装置。語源はダイス(サイコロ)に由来。
最近は、レーザー光を使って局所的にウエハを加熱しながら熱応力で切断する装置も多用されていますが、いずれにおいても半導体の製造単位はμm(ナノメートル)におよぶため、±3μmの精度でウエハを切断するマシンの製造組立請負は非常にナーバスで、加工対象の素材や形状、精度、品質、速度等の技術要件を知る者のみが、その高難度の業務に就くことができます。
また「ダイサーマシン」と同様に、半導体製造工程におけるシリコンウエハの表・裏面を高精度に研削・研磨する精密加工装置「グラインダーマシン」の組立請負においてもベクトル伸和は高い実績をもちます。その半導体製造装置をはじめとする特殊かつ専門性の高い領域の最前線を、今日も即戦力となる技術を身につけたベクトル伸和の高度な人材が支えています。
アウトソーシングで、ものづくりの現場に貢献
ものづくりの現場で継承される高度な技術は、企業側が膨大な時間と手間を使って若手を育成する難しさがあることから、昨今は技術力(技術者)のアウトソーシング※を活用する企業が増えています。
※業務の効率化や従業員をコア業務へ注力させることを目的とする企業が、社内業務の一部を外部企業に委託する経営手法
その一例に、精密測定器の製造メーカーにおいて、ノギス・マイクロメーターを※使用した精密測定機の金属研磨や、穴あけ・プレス等の金属加工といった、エンジニア領域の工程をベクトル伸和が請け負っている事例があります。
※【ノギス】物をはさんで外径、内径、穴の深さ、段差を電子デジタル表記で測定する最も基本的な計測器
【マイクロメーター】外径、長さ(厚み)を±0.01mm(百分の1ミリメートル)の精度でネジを用いて測定する測定器
そのほか、静電粉体塗装機を用いた精密測定機の金属塗装等においても、技術を習得した人材を擁するベクトル伸和が取引先企業様の業務に貢献しています。
海外人材の活用も積極的にご提案
海外人材の活用も積極的に展開するベクトル伸和では、海外人材を活用した業務のご提案も行っています。なかでも注力しているのがワーキングホリデー制度、特定技能制度、高度人材制度です。
本格的な人口減少時代に突入した日本では今後、労働力の確保がますます難しくなっていくとされるなか、さらに今後は、賃上げをしたくても原資を確保できない事業者や、業績回復が遅れている事業者、収益確保が難しい事業者などで、「退職率の増加」も見込まれているため、専門教育を受けた海外の優秀な人材のご紹介をとおして、お客様のスムーズな業務遂行に寄与することも、ベクトル伸和に課せられた使命であると認識しています。
ベクトル伸和が展開する3つの事業
ここまでご紹介してきましたとおり、ベクトル伸和は以下の3つの事業を展開しています。
◇ 製造業・技術系の人材紹介・派遣サービス事業
ベクトル伸和の強みは、ものづくりの現場で重要な安全衛生対策についても
専門のスタッフが徹底指導をするほか、現場の改善提案等にも積極的に取り組み、
取引先企業様の生産性のさらなる向上に寄与することにあります。
今後も、ベクトル伸和ならではの高度な教育を受けた人材をとおし、製造業を
主とする様々な取引先企業様と、厚い信頼関係を構築したいと考えています。
◇ お客様の想いを多彩に具現化する受託製造請負事業
ものづくりに強いこだわりをもち、創業以来一貫して、日本ならではの
「ものづくりの文化」の継承に努めてきたベクトル伸和は、製造請負に
いち早く着手した先駆的存在として、様々な業界の各種機器や設備の
受託製造請負に携わってきました。受託製造請負の自社工場をもつベクトル伸和では、
主に、お客様からお預かりした図面をもとに、各種機器、装置、設備等の
受託製造請負を自社工場で一括して行っています。
◇ 特定技能・ワーキングホリデー事業
今後、労働力の確保がますます困難になるなか、ベクトル伸和では、一定の
専門性と、特定技能を有した即戦力となる外国人材をご紹介しています。
また、ベクトル伸和のワーキングホリデー制度を活用した
多数の人材が、今日も貴重な戦力して活躍しています。
3つの事業がもたらすシナジー効果
安易に事業拡大に猛進せず、少数精鋭の体制で取引先企業様とともにWin- Winの関係性を築くことに創業以来こだわってきたベクトル伸和は、一貫して“モノ”ではなく“ヒト”に重きを置いてきました。
こうした“ヒト”にこだわるひたむきな思いをポリシーとして掲げ続けてきた理由は、一人ひとりの“ヒト(社員)”に目と心が行き届かなくなることで、お客様のニーズに見合った高い技術力を有する人材の育成が困難になる、と考えたためです。
そして、これまで同様これからも“ヒト”に重きを置き、最先端のものづくりの現場で通用する人材の育成に注力し、少数精鋭かつ堅実な経営を堅持し続けていきたいと考える私たちは「人材紹介・派遣サービス事業」「受託製造請負事業」「特定技能・ワーキングホリデー事業」の3つの事業のシナジー効果を相乗的に活かすことで、さらなる高みでお客様の課題やニーズに寄り添い、その解決に寄与していきたいと考えています。
ひいてはこうした“生真面目”ともいえ実直な取り組みと思いが、日本のものづくりの明るい未来の創造につながる、とも考えています。
—— ベクトル伸和では、経験豊富な人事コンサルタントが企業様の視点に立ち、業務のご提案はもとより、専門職、技術職、事務職等の人材紹介など、様々なニーズや課題を丁寧にヒアリングしたうえで有効な支援策をご提案するサービスも展開しています。ご興味を抱かれた経営者様やご担当者様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
日総グループ 企業DATA
株式会社ベクトル伸和
https://vectorshinwa.co.jp
設立 : 2004年6月
本社所在地 : 愛知県知立市池端3-1
代表取締役社長 : 金本 将生