
NISSOホールディングスを中心とした日総グループは、グループ初となる「INTEGRATED REPORT 2025 日総グループ統合報告書2025」を2025年9月に発行いたしました。
私たち日総グループは1971年の創業以来、「人を育て 人を活かす」という創業理念のもと、人材の成長を何よりも大切にし、「人」を中心とした事業を推進してきました。
このたび発行した80ページ超におよぶボリュームの「日総グループ統合報告書2025」には、「人」を核とした多様なサービスや、私たち日総グループが提供する事業のなかで最もこだわり続けてきた「人材育成」への思いが凝縮されています。
そして、そのひたむきな思いをステークホルダーのみなさまにぜひ感じ取っていただけましたら幸いです。
※記事中の、日総グループ統合報告書2025の文字をクリックすると、統合報告書の現物をご覧いただけます。
統合報告書とは
「統合報告書」とは、企業の財務情報と非財務情報を統合し、中長期的な視点でその企業が今後どのような新たな価値を創造していくかを、多くの人が理解しやすいようにまとめた情報開示資料のことです。
「統合報告書」を発行する目的は、企業の持続的な成長と社会への貢献をアピールすることにあり、「統合報告書」の対象者は株主、投資家、クループ企業、従業員、取引先、地域社会など、その企業とつながる多様なステークホルダーとなります。
日総グループ統合報告書を発行するにあたり
私たち日総グループは「人」を中心とする多様な事業・サービスを展開していますが、なかでも「人材育成」は日総グループの事業拡大と成長につながる重要な取り組みに位置づけています。
冒頭でも触れましたとおり「日総グループ統合報告書2025」を発行した目的は、「人材育成」をはじめとする様々な事業に込められた思いを、ステークホルダーのみなさまと共有することにあります。
同時に、NISSOホールディングス株式会社は、グループ企業の中核をなす日総工産株式会社を筆頭に、多角的な事業を営むグループ企業や特例子会社、さらに関連会社で構成されていますが、ホールディングス化により、新たな企業がグループインしたことで、ホールディングス傘下の企業と全従業員がベクトルを“一(いつ)”にし、同じ方向に向かって前進する必要があります。
そして、ベクトルが“一(いつ)”になったとき、新たな未来や価値を創造するエネルギーは相乗的な強さを発揮することになります。日総グループが標榜する創業理念、ミッション、ビジョン、ブランドスローガンは、そうした強靭なエネルギーを生み出す源泉ともなるため、日総グループ統合報告書2025では「理念体系」を整理・明確化しています。
ホールディングス傘下の企業と全従業員、さらに、ステークホルダーのみなさまと、「理念体系」をあらためて共有することで、日総グループの次の50年を創造する「高い成長力のある企業グループへの変革」を、力強く推し進めていきたいと考えています。

巻頭ページは想い、意気込み、誇りが伝わる躍動的な誌面に
日総グループ統合報告書2025は、わかりやすさを重視して製作が進められました。雑誌でいう巻頭には、ページをまたいで「“働きもの”の未来をつくる」というキャッチが置かれ、代表取締役社長執行役員の清水竜一とステークホルダーが、一問一答を交わすような勢いのある誌面となっています。
さらにページを繰ると、ここでも「NISSOはここまでやる!」という引きのよいキャッチが目を引き、この見開きページでは、日総グループが業界に先駆けて取り組む「人材育成」に懸ける意気込みや、製造系人材サービスのパイオニアとしての誇りに裏打ちされた研修施設の日総テクニカルセンター熊本のこだわりや魅力を端的にまとめています。
同様に、ページ17・18の「数字で見るNISSO」では、日総グループの魅力を象徴する約15の数字をピックアップ。それぞれの数字の意味を読み解くことで、日総グループが培ってきた信頼や優位性をうかがい知れる内容になっています。

日総グループが歩んできた歴史、そして未来がわかりやすい言葉で紡がれるトップメッセージ
日総グループ統合報告書2025の巻頭ページでは、躍動感のある企画と並んで、代表取締役社長執行役員の清水竜一の「社長メッセージ」が据えられています。「社長メッセージ」では、50年以上にわたって労働市場を変革し続けてきた日総グループの先進的な事業の歴史が語られているほか、「“人材会社ならばNISSO”と言われるブランドを確立し、“行列のできる人材会社”をめざしたい……」という熱い思いも紡がれています。
また「社長メーセージ」では、今日、業界のパイオニアとしての地位を確立した成果のひとつである「人材開発メソッド」のほか、自動車(オートモーティブ)、半導体(セミコンダクター)、電子部品(エレクトロニクス)の3分野に照準を絞り、その3分野のトップメーカーであるお客様とタッグを組んだ人材育成強化に向けた戦略、さらには「高付加価値サービスの提供」「管理体制・内部統制の強化」「従業員満足・顧客満足の最大化」などの各種事業戦略についても語られており、読み応えのある内容になっています。
Chapter1 「NISSOが取り組む、人材の価値創造プロセス」
日総グループ統合報告書2025のページネーション(冊子構成)は、巻頭ページ以降、Chapter1からChapter3の3章立てで構成されていますが、Chapter1では、時代に求められる高付加価値人材を育成し、変化していく事業環境と顧客のニーズに対応した「NISSOの価値創造プロセス」などのコンテンツが、画像や図を多用して解説しています。

Chapter1では、以下の内容についても、日総工産で活躍する従業員やグループ会社の従業員の声や、図や表を多用することによって、日総グループのリアルな“いま”を多層的に伝えています。
- グループ企業の事業内容とサービス分類、関連会社
- 他社に先駆けて市場を開拓することで培った「日総グループの競争優位性」
- 日総グループ独自の人材開発の仕組みに基づく「NISSOの人材開発ストーリー」
- 「人材育成」に対する基本的な考え方や教育機会の提供のあり方
- 人が育ち、人が活きる環境を実現する「人的資本経営」
業界内外で話題を呼ぶ「日総テクニカルセンター熊本」の魅力も!
Chapter1のラストを飾る企画(ページ31・32)では、日総テクニカルセンター熊本(以下、TC熊本)のセンター長と講師が産業や地域への貢献のあり方や、TC熊本の存在意義や強みを語り合います。
2023年4月に開所(2024年5月に増設)した半導体技術教育の研修施設「TC熊本」は、半導体産業の新たな国内メッカとなった熊本で、同業他社に先駆けてセミコンダクタ(半導体)のエンジニア育成に向けて日総工産が開設した施設のことですが、巻頭(ページ3・4)でも、半導体製造現場と同レベルの半導体製造装置実機や、天井高4.5mにおよぶクリーンルーム、6軸産業用ロボットなどのこだわりや魅力が取り上げられていますので、対談とあわせてこちらもご覧ください。

Chapter2 「人を事業戦略の主軸とした、価値創造プロセスの実践」
Chapter2では、「人」を事業戦略の主軸とした価値創造プロセスの実践によって2028年3月期に営業利益率5%の経営目標達成をめざす、3か年の中期経営計画 = 事業戦略についてまとめられています。
Chapter2のトップを飾るのは、日総工産のトップに2025年6月に新任した藤野賢治による「戦略担当役員メッセージ」です。
藤野は、人材供給会社から脱却するための戦略として外部知見の取り入れ、課題に沿った高付加価値人材の採用・育成、グローバル人材の採用拡大、人材育成手法の改革についてメッセージを寄せているほか、人材育成手法の改革では、ジョブ型雇用、タレントマネジメントの可視化制度の導入、さらに、人材が公正・公平に評価される仕組みの構築、従業員のエンゲージメント向上と人材水準のボトムアップ化の着手などにも言及しています。

数字や専門用語の羅列ではなく、理解しやすい事業戦略に
Chapter2 では、2026年3月期~2028年3月期における日総グループの「中期経営計画」の事業戦略を主軸に、既存事業の高付加価値化をはじめとする稼ぐ力の追求、持続的な企業価値向上をめざす財務戦略、さらにグループを挙げて新たな価値共創(CSV)をめざす「持続的成長に向けた事業ポートフォリオ変革 〜共創の取り組み〜」などについても詳説されています
そのほかメインの人材事業は、「製造生産系」「エンジニア系」「事務系」「高年齢者」「障がい者」「介護・福祉」にカテゴライズされ、各種サービスの概況が解説されています。
また、Chapter2 の最後を飾るのは、取締役執行役員に就任した田中陽一郎のメッセージです。同メッセージでは、人的資本への投資を最優先とする積極的な成長投資の実行と、業界平均を上まわる成長率の追求について言及しています。
Chapter3 「経営の健全性、効率性、透明性を高める、価値創造の基盤強化」
人権と労働、環境、安全衛生、倫理に関する方針を定め、企業価値の向上と持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進する日総グループでは、2021年に定めたサステナビリティ方針に基づき、サステナビリティの推進体制の強化とともに、あらゆるステークホルダーの人権尊重にも努めています。
加えて、全従業員が夢とやりがいを持てる職場づくりをめざす日総グループは、女性、高年齢者、外国人、障がい者を含む多様な人材が活躍できる環境を構築する「DE & I (多様性・公平性と包摂性)」をとおした事業の持続的成長をめざしています。
新任取締役、社外取締役など日総グループを牽引する人々も登場
Chapter3では、多様な視点に立った価値創造の基盤強化をとおし、経営の健全性、効率性、透明性を高め、ステークホルダーのみなさまに信頼される企業であり続けることを表明しているほか、「人づくり」「職場づくり」を柱とする「ウェルビーイング経営」や、全従業員が心身ともに健康で長く働ける「労働安全衛生」に加え、以下の内容も網羅しています。
● ステークホルダー・エンゲージメント
企業行動憲章、社員行動規範に基づいた誠実な事業活動を展開する日総グループでは、ステークホルダーへの責任を明確にすると同時に、ステークホルダーとの相互理解を深め、ステークホルダーのみなさまと持続的な信頼関係を構築します。
● 気候変動・環境への取り組み
事業存続に必要不可欠な気候変動への対応を重要な経営課題と認識する日総グループでは、再生可能エネルギーの導入やハイブリッド車への切り替えといったエネルギー効率のよい事業運営活動への変革に取り組んでいます。
● コーポレート・ガバナンス
「人を育て 人を活かす」を原点に人権尊重と思いやりのある人間関係づくりを推進する日総グループは、法令遵守と正確な情報開示による経営の透明性確保と、企業価値の継続的向上の実現、さらに、コーポレート・ガバナンスの重要性を認識した、コンプライアンス重視の経営を行っています。
Chapter3の最後を飾るのは、営業所の最前線を経験してきた新任取締役3名による座談会と、4名の社外取締役による座談会です。両座談会ともにリスクマネジメントとコンプライアンスという重くて堅いテーマを取り扱っていますが、日総グループにおいて重要な職責を担う面々の横顔がうかがい知れる企画になっています。
—— 本記事では「INTEGRATED REPORT2025 日総グループ統合報告書」の概況をお伝えしました。
さらなる飛躍に向けて多層的な取り組みを展開する日総グループの“いま”と“未来”が凝縮した日総グループ統合報告書2025をぜひともステークホルダーのみなさまにご一読いただき、今後も変わらぬご愛顧を頂戴いただけますよう、ここにあらためてお願い申し上げます。